日・欧、公共交通に思うこと

◆8月下旬からのフランスへの旅でいろんな交通機関を利用しましたが、前々から思うことが有ったので少々ここに書いてみたいと思います。結果ちょっと長くなってしまいましたがお時間ございましたら・・・


総じていえば、日本という国は新幹線をはじめとする高速鉄道や定時性に優れた一般鉄道等には見るべき点が多いのですが都市内での公共交通システムの運営センスに欠けていると・・・

・・・

私の場合は新潟市中心部より10Km程の郊外に住んでいます。
自家用車以外の手段で市街中心部に出るには現在JR越後線と新潟交通が運行するバスの2手段となります。このうちJRを利用するには最寄り駅まで20分弱、更に到着駅から中心部まで15分の徒歩が必要です。運賃は210円。

そしてバス。
新潟市というところ全国の政令指定都市で唯一、JR以外の私鉄や公営鉄道が無いという寂しい状況です。当然ですが自動車の依存率も政令市中でも高い訳です。2000年代に入りその状況を打開しようと様々な議論・視察や検討が繰り返されても遅々として整備は進まず、結局は昨年より路線バスシステムに手を入れて不完全なBRT等を導入して様々な不評を買っている状態。決して使い勝手の良いものではありません。
BRTそのものに対する意見は多々見受けられますのでここでは省略しますが、これには新潟市行政とこの地域のバス運行の独占的な状態を続けている新潟交通という会社のセンスと知識が問われている気がしてなりません。


低床の路面電車LRT(LRV)とバスの組み合わせという現時点で最良と思われる交通システムがいつ導入されるのかは分かりませんが、根本的に現在の乗車・運賃支払方法を見直さなければ将来にわたって効果的に公共交通を発展させることにつながらないと思います。


まず、現在のバス運賃は市内のある程度の範囲まで均一料金(一部で割引あり)。そしてそれ以外は乗車距離によって細かく料金が設定されていて、例えば私の住所の最寄りの停留所から市中心部まで基本的に一回乗り換えで400円以上掛かります。距離としては10㎞未満ですから割りに高額。往復で軽く900円に届こうとする運賃というのは本当に堪えます。
そのため未だに「整理券」なるものを発行する機械も乗車口に設置されているけれど何だか前時代的なものですね。
   

乗車方法ですがBRT路線に導入された4台だけ!?の連結バス(車種はともかく、形態的には別に新しくも何ともない世界中で普通に走っている・・・)の使い方で根本的に間違っている点は「後部乗り前降り」。a0093928_18265910.jpg
オーストリア製だというこの車両は明らかに乗り降りが電車のように出来ることを前提に設計されているのだと思います。大体、停留所で待っていても2か所の乗車口はどこに並んだらよいのか不明です。
この路線は均一運賃なのだから(新潟駅から万代シティ間の短距離だけ半額設定)、前乗り前払い(ICカードのチェックも出来れば乗車時のみ)にすれば降車は楽でスムーズな運行が見込めるのだけれど・・・


ヨーロッパのバスの多くは基本的に前乗り後降り。しかも殆どが均一料金の「信用乗車方式」。
(おそらくヨーロッパ人は余り細かいことを設定するのを好まないし、日本人はどちらかというとキチンと細かく決めたいという性格的な部分もあるのでしょう。)

ICカードも使えるけれど一般市民や旅行者も切符をあらかじめ停留所にある券売機やキオスク、タバコ屋などで購入するか乗車時に運転手から購入(割高の場合もある)。国や地域により差は有りますがせいぜい1.5€程度です。乗車時は切符を持っていれば後ろの扉から乗っても構わない。乗車後に乗車日時等を何か所かに設置してある機械で刻印。よくあるのは1時間以内なら乗り換え自由という設定。街がコンパクトなせいもあるが大抵の場所にはそれで行けるし、10キロ以内で400円以上も払うことはないでしょう。

だから降車は実にスムーズ。大きな街(最近では郊外線でも)では殆どが低床のバスやトラムで、何か所もある降車口のドアボタンを押してすぐに降りられる。降車時はチェック無しです。大きな荷物を持っていてもそれほど苦労しない。
これはバスもトラムも変わらない。
もちろん信用乗車方式なので時々検札がありタダ乗り等には厳しい罰則が・・・私自身も何回も検札を受けました。(白状しますが、数回ほど混雑した乗客の流れに押されるなどで故意でなく無賃乗車の経験があります。昔一回だけドイツのどこかで罰金を払いました。このときは間違って地下鉄に乗ってしまったときだと思います)。

普通の鉄道も基本的にはそれと変わらず、刻印して乗車しても一回も検札が来ないことも多い。
もっともJRを始め鉄道では日本のシステムは余り不都合は感じない。
でも首都圏などでもやや運賃設定が細かすぎということは言えるでしょう。もう少し大きな括りで単純明快に出来ないものか・・・

とにかくこの信用乗車方式?に近いものを日本でも取り入れて、利用者がもっと気軽に低料金で乗りたくなる乗り物を目指したいと思いませんか?(絶対可能だと思います!) そうなったら絶対に利用者増は見込めるのでは?




新潟交通のバス車両の選択にも疑問が・・・。連節以外のバスは旧型を除き低床のノンステップやワンステップバス。しかし乗るのは楽でも乗降口付近から後部へ行くには結構な段差が有ります。

これはバスの構造だから仕方がないのですが、ヨーロッパでよく走っているバスはこの段差はスロープになっていて気にならないのです(ただし座席の位置は高めです)。よく見るとエンジンが車体後部に集中して縦型になっているのが分かりました。日本には無いのでしょうか?調べたことが無いので分かりませんが、是非こんな型の車両を使ってもらいたい。

新潟交通バスの場合、段差を「昇る」と、非常に狭い連座席が通路を挟んで両側に設置されているのです。これはちょっと体が大きい人や荷物が有る場合は殆どひとりしか座れないシロモノ。なんでこんなちまちました座席を作るのか?片側でもシングルにして座席を大きくすれば、より座れる確率が増えます。

そして前降りで後払いですので、折角の2連節車両でも後ろの方から運転席横まで歩いてから支払うのに時間が掛かることがネック。「短距離の方は前の方に乗車ください」、なんて書いてあったりするけれど何のための2連節バスなんだろう。
しかも郊外線は距離で運賃が事細かに設定されていてICカードを持っていない場合や旅行者には不便。

時々料金表や財布を交互に覗いて小銭を数えている乗客もいて降車時に渋滞が発生。これではBRT(バス高速輸送システム)では・・・ないですね!

市中でのバス乗り継ぎに関してはようやく1時間以内に限り決められた条件を満たせば乗り継ぎの割引が受けられるようになったけれど、今までそれが無かったことに逆に驚きを覚えます。乗り換えれば必ず初乗り運賃という設定だったのです。

更に、停留所のバス時刻表示も昔より改善はされたが、未だに見やすいとは言えず、たまにプリンターで刷った時刻表が斜めに落ちかけていたりしてそれはひどい扱いをされている。
路線図などバス車内にもほとんどなく、有っても広告掲示板の丸まった天井付近にぐちゃぐちゃに貼られていたりするのだ。
これなどは会社そのものの経営姿勢の表れなのだろうか?
きちんとした公共交通システムはいつ構築できるのだろう?・・・


BRT関連項目を説明したページのひとつはこちらにありました。⇒http://bylines.news.yahoo.co.jp/iharakaoru/20130920-00028194/
↑この2013年に書かれた記事中には新潟市のBRT計画についても触れている部分もあり、その内容の期待感とは裏腹に、実際は全然目的を達成できてないことに口惜しさ恥ずかしさを覚えます。




いかがでしょうか?


ここにこんなことを書いてもどうにもなりませんが、特に乗車方法と運賃支払い方法の部分だけでも何とかならないかと日々バスに乗っていて思うのです。
新潟市のHPで新しい交通システムについて書かれているページはこちら↓ 別に何の参考にもなりませんが。
http://www.city.niigata.lg.jp/kurashi/doro/kotsu/newsystem/

最後に・・・


ここまで読んでいただきありがとうございました。
乱文お詫びいたします。
もし文中で間違いや勘違いと思われる記述がありましたらコメントをいただければと思います。

我が故郷であり愛すべき日本の一地方都市である新潟市。いったいどうすればよいのでしょう?
市長やバス会社の方々は何をお考えなのでしょう?


もうすぐ新潟県知事選挙もあり、これもいろんな部分で前途多難な様相となっております。


あ~あ・・・




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by bossaccordeon | 2016-09-19 23:45 | 住みたい街 | Comments(0)

肩こりアコーデオン弾きの日常メモ・・コメントご遠慮なくどうぞ(記事と無関係でもOK)


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